リゾートバイトの求人を見ていると、時々「たすき掛け勤務」という聞き慣れない言葉を目にすることがありますよね。
「聞いたことはあるけど、実際どんな働き方なの?」「『きつい』って噂は本当?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、リゾートバイト特有の勤務形態である「たすき掛け勤務」について、他の働き方との違いやメリット・デメリット、見分け方まで、ワングランピング編集部が徹底的に解説します。
自分に合った働き方を見つけて、リゾートバイトを成功させるための参考にしてくださいね。
リゾートバイト特有の「たすき掛け勤務」とは?
リゾートバイトにおける「たすき掛け勤務」とは、特に旅館業で多く見られる独特な勤務形態で、休日が2暦日(2日間の暦日)にまたがる働き方のことです。
具体的には、ある日の午後から勤務が休みになり、翌日の午前中までが休みとして扱われ、翌日の午後からまた出勤するというサイクルになります。
まる1日の休みではなく、半日休みを2回組み合わせるようなイメージで、その休みの取り方が着物の「たすき」を掛けているように見えることから、この名前がついたと言われています。
主に旅館など、お客様のチェックインからチェックアウトまでを一貫して同じスタッフが担当するような職場で採用されることが多い働き方です。

初めて聞くとちょっと複雑に感じるかもしれないけど、慣れれば日中の時間を有効活用できる働き方なんだバラ!
他の勤務体系(通し・中抜け)との違いを比較
リゾートバイトには、たすき掛け勤務以外にもいくつかの勤務体系があります。
ここでは代表的な「通し勤務」と「中抜け勤務」を比較しながら、それぞれの特徴を見ていきましょう。
勤務体系 | 働き方の特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
通し勤務 | 朝から夕方までなど、休憩を挟みつつ連続して働く一般的なスタイル。 | ・生活リズムが作りやすい ・1日の休みが完全に休みになる | ・日中の自由時間が少ない |
中抜け勤務 | 朝と夜の勤務の間に、数時間の長い休憩(中抜け)があるスタイル。 | ・日中の自由時間が長い ・寮に帰って仮眠や休憩ができる | ・拘束時間が長くなる ・生活リズムが不規則になりやすい |
たすき掛け勤務 | 休日が2暦日にまたがるスタイル。午後から翌日の午前までが休みになる。 | ・平日の昼間に自由時間ができる ・お客様と深く関われる(仲居など) | ・丸1日の休みが取りにくい ・休んだ気になりにくい |
一般的な勤務スタイル「通し勤務」
「通し勤務」は、最も一般的な働き方で、朝9時から夕方18時まで(間に1時間休憩)のように、1日の勤務が連続しているシフトです。
生活リズムを整えやすく、休日もカレンダー通りに丸1日休めるため、プライベートの予定が立てやすいのが特徴です。
スキー場のリフト係やテーマパークのスタッフ、お土産屋さんの販売員などの職種で多く見られます。
長時間の休憩がある「中抜け勤務」
「中抜け勤務」は、お客様が少ない昼間の時間帯に数時間の長い休憩を挟む働き方です。
例えば、「7:00~11:00」と「16:00~21:00」のように、朝食と夕食の時間帯に合わせて勤務します。
休憩時間は寮に戻って仮眠をとったり、周辺を観光したりと自由に過ごせますが、1日の拘束時間が長くなる傾向があります。
ホテルや旅館のレストランスタッフ、フロントなどでよく採用されています。
2暦日にまたがり休みを取る「たすき掛け勤務」
そして「たすき掛け勤務」は、休日の捉え方が大きく異なります。
勤務自体は通し勤務のように連続していることが多いですが、休日が「ある日の午後から、翌日の午前まで」と2暦日にまたがるのが最大の特徴です。
これにより、丸1日の休みは少なくなりますが、平日の昼間にまとまった自由時間が生まれるという特徴があります。



働き方にも色々あるんだね!中抜けは自由時間が長そうだけど、拘束時間が長いのはちょっと大変そう…。



確かに。でも、たすき掛けなら平日の昼間に動けるのは魅力的かも!銀行とか役所にも行きやすいしね。
たすき掛け勤務のメリット
一見すると複雑で大変そうに見えるたすき掛け勤務ですが、実はメリットもたくさんあります。
ここでは、たすき掛け勤務ならではの魅力をご紹介します。
平日の昼間に自由な時間ができる
たすき掛け勤務の最大のメリットは、平日の昼間にまとまった自由時間ができることです。
例えば、午前中に仕事が終われば、次の日の午後までが自由時間になります。
この時間を使って、混雑の少ない平日に観光地を巡ったり、銀行や役所などの用事を済ませたり、趣味に没頭したりと、時間を有効に活用できます。
お客様と深く関われる(仲居の場合)
特に旅館の仲居のような職種では、お客様とじっくり向き合えるというメリットがあります。
お客様がチェックインしてから、翌日チェックアウトするまでを一貫して担当できるため、より心のこもったおもてなしが可能です。
お客様からの「ありがとう」が直接やりがいにつながる人にとっては、大きな魅力と言えるでしょう。



確かに、平日の昼間にゆっくり観光できるのはすごく魅力的です。普段は混んでいる場所にも行きやすいですね。
たすき掛け勤務のデメリット・きついと言われる理由
メリットがある一方で、たすき掛け勤務が「きつい」と言われるのには、もちろん理由があります。
応募してから後悔しないように、デメリットもしっかりと理解しておきましょう。
丸1日の休みが取りにくい
たすき掛け勤務の最も大きなデメリットは、完全に仕事がない「丸1日」の休みが取りにくいことです。
休日は半日+半日の組み合わせになるため、カレンダー上では毎日出勤しているように見えます。
旅行などで連休を取りたい場合は、通常よりも多くの休日を申請する必要があるかもしれません。
休日も完全に休んだ気になれない
休みの日でも午前中や午後には仕事が入っているため、「完全にリフレッシュできた」と感じにくい人もいます。
休みの間も、次の出勤時間が気になってしまい、心からリラックスできないという声も聞かれます。
オンとオフの切り替えが苦手な人にとっては、少しストレスに感じてしまうかもしれません。
生活リズムが不規則になりやすい
出勤時間や退勤時間が日によって変動するため、生活リズムが不規則になりがちです。
特に働き始めは、慣れない勤務スタイルに体がついていかず、疲れを感じやすいかもしれません。
自己管理をしっかり行い、体調を崩さないように注意する必要があります。



確かにデメリットもあるけど、考え方次第バラ!例えば、1.5連休みたいに捉えれば、泊まりで観光に行くことも可能だよ!自分なりのリフレッシュ方法を見つけるのが大事バラ。
たすき掛け勤務が採用されやすい職種
たすき掛け勤務は、特定の職種で採用されることが多い傾向にあります。
ここでは、代表的な職種をご紹介します。
旅館の「仲居」が代表的
たすき掛け勤務が採用される最も代表的な職種は、旅館の「仲居」です。
仲居の仕事は、お客様がチェックインしてからチェックアウトするまで、食事の配膳やお部屋の準備など、一貫してお世話をすることが求められます。
この「一組のお客様を同じ担当者がおもてなしする」というスタイルを実現するために、午後から翌日の午前までを1つの勤務単位とする、たすき掛け勤務が必要になるのです。
その他(一部のフロント・清掃など)
仲居ほど多くはありませんが、一部の旅館やホテルでは、フロントや客室清掃のスタッフでもたすき掛け勤務が採用される場合があります。
これも、お客様の滞在サイクルに合わせた人員配置が理由であることが多いです。
ただし、基本的には「たすき掛け勤務=仲居の仕事」と考えておくと、求人を探す際の目安になります。



なるほど、仲居さんの仕事がたすき掛けになりやすいのは、お客様へのおもてなしを第一に考えてるからなんだな。深い!
求人応募時に「たすき掛け勤務」を見分ける方法
「自分にはたすき掛け勤務は合わないかも…」と感じた方は、応募前にしっかりと見分けることが大切です。
ここでは、求人情報からたすき掛け勤務の可能性を判断する3つの方法をご紹介します。
求人票の「休日」や「勤務時間」の表記を確認する
まずは求人票の「休日」や「勤務時間」の欄を注意深くチェックしましょう。
「月4~8日(たすき掛け勤務あり)」といった直接的な表記があれば分かりやすいです。
また、勤務時間の例として「13:30~翌10:30(休憩・仮眠あり)」のような、2暦日にまたがる特殊な記載がある場合も、たすき掛け勤務の可能性が高いと言えます。
「仲居」や「旅館」の求人は可能性を考慮する
前述の通り、たすき掛け勤務は「旅館の仲居」で採用されることが圧倒的に多いです。
そのため、「仲居」や「旅館」のキーワードで求人を探す際は、「この求人はたすき掛け勤務かもしれない」と、あらかじめ心づもりをしておくと良いでしょう。
もちろん、すべての旅館や仲居の仕事がたすき掛け勤務というわけではありませんが、可能性の一つとして考慮しておくことが重要です。
最も確実なのは派遣会社に直接確認すること
求人票の情報だけでは判断が難しい場合も少なくありません。
そんな時に最も確実な方法は、応募する前にリゾートバイト専門の派遣会社に直接問い合わせて確認することです。
担当者は勤務先の詳しい内情を把握しているため、「この求人はたすき掛け勤務ですか?」とストレートに質問すれば、正確な情報を教えてくれます。ミスマッチを防ぐためにも、疑問点は遠慮なく質問しましょう。



なるほど、求人票をしっかり見て、分からないことは派遣会社の方に直接聞くのが一番確実なんですね。とても勉強になります!



その通りバラ!派遣会社のスタッフは、みんなが最高の思い出を作れるようにサポートするのが仕事だから、どんな些細なことでも気軽に聞いてほしいバラ!
自分に合う働き方を知ることが、リゾートバイトで失敗しない「たすき掛け勤務」の選び方
今回は、リゾートバイト特有の「たすき掛け勤務」について詳しく解説しました。
たすき掛け勤務は、平日の昼間に自由な時間が欲しい人や、お客様とじっくり関わる仕事がしたい人にとっては、非常に魅力的な働き方です。
一方で、丸1日の休みでしっかりリフレッシュしたい人や、規則正しい生活を送りたい人には、少しきつく感じられるかもしれません。
リゾートバイトで失敗しないためには、まず自分がどんなライフスタイルを送り、リゾートバイトに何を求めているのかを明確にすることが大切です。
その上で、たすき掛け勤務が自分に合っているのかどうかを判断し、もし合わないと感じたら、通し勤務や中抜け勤務の仕事を選びましょう。



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